当科では、身体の芯になる骨・関節などの骨格系とそれを取り囲む筋肉やそれらを支配する神経系からなる「運動器」の機能的改善を目的に治療を行っています。外傷(打撲,捻挫,骨折など)はもちろんのこと、運動器の先天異常や成長期に生じるスポーツ障害、変形性関節症に代表される慢性疾患、運動器の腫瘍など、新生児から高齢者まで幅広い患者層を対象に専門的な治療を行う診療科です。救急科や外傷センター、麻酔科、内科、リハビリテーション科と連携して治療を行っています。
基本的に「肩,肘,手」の疾患を扱う上肢分野と「膝,足」の疾患を扱う下肢分野を対象に日常診療を行っています。また、北海道大学病院整形外科およびその関連病院と密に連携していますので、幅広い疾患に対する専門的な治療が可能です。特に2023年度からは北海道大学病院整形外科のサテライト病院として、「股関節」分野の専門医が当院での診療に携わり人工関節などの専門性の高い手術を行うことが可能となっています。
健康寿命とは、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことをいいます。わが国では、平均寿命が伸びるに従い高齢化による骨折や骨粗鬆症が増加しています。また、運動器の障害のために立ったり歩いたりするための身体能力(移動機能)が低下した状態を 「ロコモティブシンドローム(ロコモ、または運動器症候群)」といいます。骨粗鬆症やロコモが進行すると、将来介護が必要になるリスクが高くなります。いつまでも自分の脚で歩き続けるために、骨粗鬆症やロコモの予防や進行を抑えて運動器を長持ちさせ、健康寿命を延ばしていくことが大切です。当科では,骨粗鬆症に対する検査や治療,ロコモ予防のための啓発を行っています。
受付時間 | 診察開始 | 月曜 | 火曜 | 水曜 | 木曜 | 金曜 | 土曜 |
7:00~11:00 |
9:00 | 本谷/山本/金城 | [藤田・山本]/(西田) | 小川/(西田) | 藤田/小川 | 本谷/藤田/山本 | - |
※[隔週]となります。
※(出張医)となります。
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本谷 和俊(専門:上肢/肩~手)
主任部長
資格・専門医
日本整形外科学会認定整形外科専門医 その他 日本整形外科学会認定小児運動疾患指導管理医・研修指導者 |
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藤田 勝久(専門:下肢/膝~足)
部長
資格・専門医
日本整形外科学会認定整形外科専門医 その他 日本整形外科学会認定リウマチ医 |
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山本 励志
資格・専門医
日本整形外科学会認定整形外科専門医 その他 日本整形外科学会認定運動器リハビリテーション医・リウマチ医・スポーツ医 |
診療科実績(2022年)
- 年間手術件数:151件
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Irie T, et al., Hip Arthroscopy and Hip Joint Preservation Surgery. Chapter: Surgical Technique: Curved Intertrochanteric Varus Osteotomy for Avascular Necrosis. (Shane Nho,et al., Springer-Verlag, New York), 2022
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藤田 勝久ら、膝蓋骨骨軟骨損傷を伴う骨端線閉鎖前の外傷性膝蓋骨脱臼に対して骨溝を用いた内側膝蓋大腿靱帯再建術および骨軟骨接合術を行った1 例、日本整形外科スポーツ医学会雑誌2022 年42 巻1 号p.15-21
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Fujita K, et al., Medial Closed-Wedge Distal Femoral Osteotomy Improves Patellofemoral Joint Congruity. Orthopaedic Research Society 2022 Annual Meeting, February, 2022, Tampa,Florida, USA(web).
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藤田 勝久ら、内側閉鎖式大腿骨遠位内反骨切り術の膝蓋大腿関節に与える影響、第95 回日本整形外科学会,神戸,2022 年5月.
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本谷 和俊ら、肘頭脱臼骨折の整復アライメントに関するX 線学的評価、第65 回 日本手外科学会学術集会,2022 年4月.
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本谷 和俊ら、肘頭脱臼骨折の治療に有用なX 線指標の検討、第141 回北海道整形災害外科学会,2022 年7月.